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High-Level Week

17:45 - 19:00

タイトル

イノベーションによる気候変動への取り組み
(”Innovation for Cool Earth Forum (ICEF)”ロードマップ発表イベント)

イベント概要

産学官による国際的なプラットフォームであるICEFは、「CO2ネット・ゼロ・エミッション(人間の活動によるCO2の排出を実質ゼロにする)」を目標に掲げ、気候変動問題に対するイノベーションと国際連携などの重要性について議論するとともに、本年は「CO2利用」及び「エネルギー貯蔵」の「ICEFロードマップ」を作成した。 本イベントでは、ICEFでの議論とロードマップを発表し、今後のイノベーションのあり方について議論を行う。

キーワード

ICEF(アイセフ)、イノベーション、CO2ネット・ゼロ・エミッション、ロードマップ、CO2 利用、エネルギー貯蔵

登壇者
  • ホーセン・リー(気候変動に関する政府間パネル(IPCC)議長)
  • デービット・サンダロー(コロンビア大学世界エネルギー政策センター 創立フェロー)
  • 黒沢 厚志((一財)エネルギー総合工学研究所 プロジェクト試験研究部 地球環境部長)
  • ジュリオ・フリードマン(Energy Future Initiative、Distinguished Associate)
  • デービッド・ターク(国際エネルギー機関(IEA)持続性・技術・需給予測局長代理)
  • 渡邉 誠(NEDO特命審議役)
主催者
  • 国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構
  • 経済産業省
最終プログラム
  1. 開会挨拶
     大串 正樹(経済産業大臣政務官)
  2. 特別講演
    ホーセン・リー(気候変動に関する政府間パネル(IPCC)議長)
  3. ICEF活動報告
    渡邉 誠(NEDO特命審議役)
  4. ICEF2017ロードマップ公式ローンチ
    *CO2利用ロードマップ:
    デービット・サンダロー(コロンビア大学世界エネルギー政策センター 創立フェロー)
    フリオ・フリードマン(Energy Future Initiative、Distinguished Associate)
    *エネルギー貯蔵ロードマップ:
    黒沢 厚志(エネルギー総合工学研究所 プロジェクト試験研究部 部長)
    *パネルディスカッション:
    モデレータ:デービット・サンダロー
    パネリスト:黒沢 厚志、デービッド・ターク(国際エネルギー機関(IEA)持続性・技術・需給予測局長代理) 、エイヤ・リイタ・コーホラ(元欧州議会メンバー)

セッションサマリー

大串経済産業大臣政務官は、開会挨拶でICEFの紹介を行い、発表するロードマップはICEFの重要な成果の一つであるとした。また、IPCCホーセン・リー議長は、特別講演で、IPCCが1.5度特別報告書や第6次評価報告書等を準備中であること述べ、ICEFロードマップが具体的な気候変動対策につながることへの期待を示した。さらに、NEDO渡邉特命審議役は、ICEF2017の年次総会の結果概要を紹介した。

コロンビア大学デービッド・サンダロー教授とEnergy Future Initiativeフリオ・フリードマン特別アソシエイトは、共同で「CO2利用(ver.2.0)」ロードマップの概要を紹介した。今後のCO2利用において、建築材料、化学製品及び炭素素材などへの応用が考えられるとし、ライフサイクル分析や標準化などの取り組みが必要であることを提示した。エネルギー総合工学研究所黒沢部長は、低炭素エネルギーシステムの実現にとって必要な要素である「エネルギー貯蔵」ロードマップの内容を報告し、電力系統、運輸、および熱利用への応用について述べた。電力系統柔軟性、ゼロエミッション車、地域熱供給などの制度の重要性を指摘した。

パネルディスカッションでは、サンダロー教授、黒沢部長に加えて、国際エネルギー機(IEA)デービッド・ターク持続性・技術・受給予測局長代理、エイヤ・リイタ・コーホラ元欧州議会メンバーの4名で議論を行った。発表されたロードマップに対するコメントに加え、エネルギー研究開発政府予算増加のニーズ、国際的エネルギー研究開発協力、ICT・デジタル化、ICEFに対する期待等のトピックについて議論が行われた。


キーメッセージ
  • ICEFは、イノベーションによる気候変動問題の解決を目指す国際的なプラットフォームとして、本年は、第4回年次総会の議論を経て、「CO2利用技術(ver.2.0)」、「エネルギー貯蔵」のロードマップを作成し、各分野のイノベーションの方向性を示した。
  • CO2利用技術は、建築材料、化学製品及び炭素素材などへの応用が考えられる。
  • エネルギー貯蔵は、電力系統、運輸、および熱利用における低炭素エネルギーシステムの実現に必須の技術である。
  • 気候変動問題の解決を目指すには、CO2ネット・ゼロ・エミッションの追求が重要であり、そのためにイノベーションを喚起する国際連携及び様々な気候変動対策の早期行動の必要性が示された。

報告者所属・名前

新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)
国際部 統括主幹 渡部義賢


写真

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