持続可能な開発とNationally Determined Contribution (NDC)達成に向けた二国間クレジット制度(JCM)の役割
主催者
- 公益財団法人 地球環境戦略研究機関(IGES)
イベント概要
本サイドイベントでは、脱炭素化及び持続可能な開発に向け、NDCを達成するために市場メカニズムの中の役割、特に二国間クレジット制度(JCM)の役割を議論する。本イベントでは、JCMパートナー国よりJCMの現在の進捗状況と今後の期待について共有する。更に、パリルールブックの開発のために、政府機関及び国際機関で市場メカニズムの教訓及び成功談に関して議論を行う。
登壇者
- 宇賀 まい子 日本環境省 地球環境局地球温暖化対策課市場メカニズム室 主査 プレゼン資料 (PDF, 553KB)
- 高橋 健太郎 公益財団法人 地球環境戦略研究機関(IGES) 気候変動とエネルギー領域 プログラムマネージャー プレゼン資料 (PDF, 801KB)
- アナン ツォッグ モンゴル環境観光省 気候変動・国際協力課 気候変動係員 プレゼン資料 (PDF, 1.3MB)
- パウィーナ パニチャヤピチェット タイ温室効果ガス管理機構(TGO) レビュー・モニタリングオフィス マネージャー プレゼン資料 (PDF, 2.2MB)
- ヴィーケー ダガル アジア開発銀行 持続可能な開発及び気候変動局 主席気候変動スペシャリスト
- リサ デマーコ DeMarco Allan LLP シニアパートナー
- ダニエル べスリー 世界銀行グループ 炭素市場及びイノベーションチーム シニア気候変動スペシャリスト
- 浜中 裕徳 公益財団法人地球環境戦略研究機関(IGES) 特別研究顧問
セッションサマリー
本サイドイベントでは、まず、環境省 市場メカニズム室 宇賀主査よりJCMの最新の進捗状況について報告がありました。次にIGES気候変動とエネルギー領域の高橋プログラムマネージャーよりJCMがパリ協定第6条の要求事項を満たし、よい実例となっていることが紹介されました。その後、モンゴル環境観光省のアナン氏からはJCMを通じて両国のCO2削減だけでなく、持続可能な開発や再生可能エネルギー目標の達成に貢献していることが報告されました。タイのパウィーナ氏からはJCMの最新状況ととともに、JCMでは頑強なアカウンティングと環境十全性が確保されるよう制度設計されていることが報告されました。
パネルディスカッションでは、アジア開発銀行・世界銀行・DeMarco Allan LLP・環境省等、炭素市場の専門家をまじえて議論が行われ、パリルールブックにおいて、アカウンティングのガイダンスは市場メカニズムにおいて民間部門の投資を促進する上で極めて重要であることを再確認しました。
その他残したいメッセージやイベントにおける成果
- JCMはパリ協定第6条の協力的アプローチにおいて、よい実例としてリーダーシップを発揮。
- 頑強なアカウンティングは、市場メカニズムにおいて民間セクターの関心を呼び込むには必須。
- JCMを含む市場メカニズムは、開発銀行との協調融資や技術革新の活用を通じてスケールアップが必要。
- JCMの意思決定メカニズムを含むガバナンスは、他国の制度への参考となりうる。