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5月タラノア対話報告書

外部リンク Photo by IISD/ENB | Kiara Worth

4月末~5月はじめにドイツ・ボンでの気候変動交渉会合(SB)にて実施された、タラノア対話に関する報告書が先月公表されました。UNFCCC事務局が、会合期間内に実施された4つのセッション(開会式・Sunday Talanoa・報告会・閉会式)の概要を取りまとめるとともに、 タラノア対話を実施することになった背景やCOP24に向けた今後の進め方についても触れており、現時点までのタラノア対話の進捗がよくわかる内容となっています。

今回のタラノア対話は、数多くの非政府主体を含む参加を促し、3つの主要な設問につきそれぞれのストーリーを語り合うというポジティブな「対話」の機会を設けるという形で実施されました。こうした、交渉とは一線を画す、包括的で促進的な取組みが、さらに気候変動対策を促進し、加速するために非常に画期的であったとして、高い評価をしています。とりわけ、非政府主体からの広い経験と刺激的で革新的な考え・解決策の共有が非常に有意義であったことや、互いの経験から学び、気候変動という共通の課題に対しすべてのステークホルダーがともに取り組むことの重要性を認識する場であったことを強調しています。

また報告書では、COP24後半の閣僚級参加者が集まり議論する政治フェーズへ向け、最終的な実務的・技術的な検討をする(タラノアの3つの問いについて、10月末までにサブミッションやイベント実施を通じて集めた様々なインプットを取りまとめ、5月のセッションに続き総点検する)場として前半に開催される準備フェーズにおいて、10月に発表される予定のIPCC(気候変動に関する政府間パネル)による1.5度特別報告書を踏まえた議論を行うことや、後半の政治フェーズの一部としてラウンドテーブルを実施し、主要メッセージはタラノア対話の閉会セッションで議長国が発表することなど、今後のプロセスにも触れています。

COP24まで、今後も準備フェーズが継続します。さまざまな形でのタラノア対話が世界中で引き続き実施されることが期待されており、10月末にはサブミッションの締め切りも設けられています。この報告書では、各セッションで共有された700にも渡るストーリーの内容がまとまった形で報告されています(英語のみ)ので、今後のみなさまのサブミッションの準備などに、ご活用ください。また、国・グループから提出されたもののみではありますが、日本語でサブミッション内容をまとめた資料や、5月に実施されたタラノア対話のレポートなどもあわせてご覧ください。