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タラノア対話 締約国・グループサブミッション分析

外部リンク Photo by IISD/ENB | Kiara Worth

ドイツ・ボンで開催された気候変動交渉補助機関会合(SB48、4月30日~5月10日)を前に、気候変動枠組条約の締約国・非締約国の各主体(国・自治体・企業・研究機関・NGOなど)には国連気候変動枠組条約事務局(UNFCCC)が運営する、タラノア対話のポータルサイト外部リンクを通じた書面でのサブミッション(意見出し)が求められました。1 これはタラノア対話の3つの設問(我々はどこにいるのか?どこへ行きたいのか? どうやって行くのか?)につき、事前にさまざまな主体・ステークホルダーから個々のこれまでの活動や支援の内容、今後のビジョンなどについてインプット(事例)を集め、SB48とひいてはCOP24での議論の土台とすることを目的としたものです。

SB48が開始された時点では日本を含む計15の締約国と締約国のグループからサブミッションが提出されましたが、2 複数のサブミッションで見られた特徴として、次の3点があげられます。まず1点目は、ほぼすべてのサブミッションが現時点での排出量とパリ協定での長期目標との間でのギャップを認識し、野心引き上げの重要性について言及していたということです。特に気候変動による環境や社会経済的影響が多く顕在化しているなか、パリ協定と長期目標の実現の必要性・重要性については議論の余地がないという共通認識がすでに醸成されていることが明らかとなりました。2点目は、特に「どうやっていくのか?」の設問についてさまざまなアイディアが共有されていたということがあげられます。これは、すでに多くの取り組みが行われているだけではなく、今後の野心引き上げとそれにともなうさまざまな行動主体による行動や計画・戦略の実施に向け、大きなポテンシャルを秘めていることを示唆していました。3点目は、いくつかの途上国・グループから(直接的・間接的な)先進国批判と受け取れる内容や、歴史的責任、共通だが差異ある責任・衡平性の原則に基づくさらなる支援の必要性について繰り返し言及があったということです。タラノアの精神の一つに非難しないという重要な原則がありますが、多くの途上国にとって、特に適応をはじめとして気候変動問題への取り組みの緊急性がこれまで以上に増しているなか、切迫している現実とそれに対する行動を実施・補完するための資金的・技術的なさらなる支援を得なくてはならないという切実な状況が、改めて強調されたとみることができるでしょう。(各締約国・グループの詳細なサブミッションの内容については、資料「タラノア対話 サブミッション分析(PDFデータ、2.64MB) 新しいタブで開く」にまとめましたのでご覧ください。)

なお、4月2日の締め切りまでに提出されたサブミッションについては、フィジー議長国とUNFCCC事務局が統計的な側面やインプットの主要点をまとめた、「Overview of inputs to the Talanoa Dialogue」3 という文書がSB開始前(4月24日)にポータルを通じて公開・共有されました。締め切りに間に合わなかった分については、すでにCOP24での準備フェーズへの報告書に組み込まれることが通達されています。

次のサブミッションの締め切りは10月29日です。我が国もこのタラノアJAPANを通じて日本国内外での取り組みを募集し、それを取りまとめた形で、All JAPANとしてサブミッションを提出する準備を進めているところです。これを機会に大小問わずみなさまのさまざまな取り組みを世界に発信する良い機会としてタラノアJAPANをご活用ください。