16:30 - 18:00
タイトル | 気候変動適応における民間投資を促進するための公共投資 |
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イベント概要 | 世界全体で適応にかかる費用は、2050年までに年間5,000億ドルにのぼると見積もられている。これら費用を全て公的資金でまかなわれることは出来ない。この費用のギャップに対しては、民間セクターで充てられるべきであることが度々論じられている。他方で、現在の適応事業の実践、並びに事業拡大していくために必要な取組みについて、民間セクターによる活動への理解は乏しいのが実情である。本会合はこの課題に関して、以下の問題に取り組む予定である。
本会合はパネルディスカッション方式を採る。5~6名のパネラーと司会が登壇し、あらかじめ準備された質問につきパネラーが一人ずつ回答する。また深掘りのための更なる質問、聴衆からの質問に対する自由討議を行っていく予定である。 |
キーワード | 民間セクター、適応、投資 |
登壇者 | 登壇者(パネラー)
登壇者(モデレータ)
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主催者 |
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「世界適応ネットワーク「民間セクターと気候変動適応」
1.日 時:11月15日(水)16.30~18.00
2.場 所:ジャパン・パビリオン
開催挨拶
パネルディスカッション
モデレータ
パネリスト
閉会
冒頭挨拶で、小野環境省大臣官房審議官から、環境省がAP-PLATの構築に向け準備を進めていること、またGAN及びAPANを今後も支援していくことが述べられた。
以下はパネルディスカッションでの各パネラーの発言。
UNEPが公表した適応ギャップ報告書の著者でもあるアン オルホフ氏から、2016年の同報告書概要が紹介され、2030年までに年間3,000億US㌦、2050年までに同5,000億US㌦にまで適応コストが上昇していくとの資金ギャップに関する見通しが報告された。
ジャイ・コウ氏から、今、民間企業が直接的に直面している気候リスクが高いこと、同リスクの計測方法を確保することの重要性について触れられた。気候変動適応や脆弱性に対する投資に、民間セクターから第1回の基金が打ち上げられていることも言及。同基金は、コンサベーション・インターナショナル・ジャパン(CI)との協力のもとに、地球環境ファシリティ(GEF)、北欧開発基金(Nordic Development Fund)等の支援を受けて、拡大してきた経緯が説明された。
ジョン・ファース氏は、水産業等の一部の民間セクターは、長年適応に投資した実績があること、他方で、彼等が時折これらの取組を「適応」とは呼ばずに、「強靱性」、「リスク削減」、「サプライ・チェーンマネジメント」等との呼び名を使っていることに触れた。
ヘレナ・マクレオド氏は、アフリカ特有の民間セクターにおける課題について述べ、公的基金を用いて民間からの投資を活性化させるため、アフリカ適応基金が果たす役割の可能性について考えを示した。
マシヤス・ベーニンゲル氏は、マーズは世代的な観点から言って巨大な企業であり、その理由から、サプライチェーンは気候変動に対して高い強靱性を持っていることを強調した。
バーニー・ディクソン(UNEP気候変動ユニット長、世界適応ネットワーク(GAN)事務局)
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