イベントスケジュール

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Collaboration with Developing Countries

10:30 - 12:00

タイトル

途上国の国家温室効果ガスインベントリ作成能力向上に関する提言
透明性枠組に向けて

イベント概要

日本はアジア各国の国家GHGインベントリ作成に貢献してきた。JICAはベトナムおよびインドネシアでのプロジェクトの経験を元に、モンゴルとパプアニューギニアにて2件の能力向上プロジェクトを開始する。
国家GHGインベントリに関わる能力向上について、過去の経験および最新の国際的な報告要件に基づき、推奨事項が議論される。

キーワード

National GHG inventory, capacity building, Transparency Framework

登壇者
  • (環境省)
  • 川西正人 (JICA)
  • 田辺清人 (IPCC TFI TSU)
  • グエン=カック=ヒゥ (ベトナム天然資源環境省)
  • (インドネシア)
  • (モンゴル)
  • (パプアニューギニア)
  • 畠中エルザ (国立環境研究所 温室効果ガスインベントリオフィス)
  • 榎剛史(三菱UFJリサーチ&コンサルティング)
  • 玉井暁大 (JICA)
主催者
  • 国際協力機構(JICA)
  • 環境省(MOEJ)
最終プログラム

基調講演(15分):
途上国における持続可能な国家温室効果ガスインベントリの作成

  • 川西正人 JICA国際協力専門員 (日本)

講演1 (15分):
ベトナムにおける国家温室効果ガスインベントリプロジェクトの経験

  • 玉井暁大 JICA長期専門家 (日本)

講演2 (10分):
モンゴルにおける国家温室効果ガスインベントリの継続的な改善サイクル構築にかかる能力向上プロジェクト

  • バトジャルガル・ザンバ 気候変動特命使節 (モンゴル)

講演 3 (10 min):
JICAによるパプアニューギニアにおける持続可能なGHGインベントリシステム構築のための能力強化プロジェクト

  • アルフレッド・ルンゴル MRVおよび国別報告書課 気候変動開発局 (パプアニューギニア)

講演4 (15分):
アジアにおける温室効果ガスインベントリ整備に関するワークショップ(Workshop on Greenhouse Gas Inventories in Asia)の紹介

  • 鈴木允彦 低炭素社会推進室 環境省 (日本)

パネルディスカッション(15分):


セッションサマリー

基調講演:国家の温室効果ガス排出量を推計したインベントリは、現状認識や緩和行動の計画に重要である。途上国はこれまでUNFCCC等の支援のもと、2回程度提出してきたが、BUR(隔年更新報告書)やパリ協定のもとでの透明性枠組に向けて、自力で継続的にこれを作成していく能力の構築、具体的には国内体制の構築・組織および個人の能力向上・継続的改善が喫緊の課題となった。この分野におけるJICAおよび環境省による日本の取組のあり方を考えたい。

ベトナムの事例:ベトナムのプロジェクトはBUR以前に始められたものだが、前述の継続性に関する要素を全て取り込んでいる。データ収集では主要統計の構築改善が重要で、これはインベントリのみならず行政全体に有益な上、結果の国家承認にも有効であることが分かった。ただしBURに対するICA(国際的な照会・分析)対応が課題として残った。

モンゴルのプロジェクト:データ収集等に課題が特定されたエネルギー分野と土地利用分野をはじめとする、インベントリの改善能力向上のプロジェクトをJICA支援のもとで開始する。これにはICA対策も含まれる。
PNGのプロジェクト:同じくデータ収集やインベントリ改善・ICA対策に関する能力向上の為のJICAプロジェクトが開始された。プロジェクトを通じて、特に省庁間協力を推進したい。

WGIA:環境省は国立環境研究所とともに、アジア地域のインベントリ改善の為のワークショップを15回開催している。今年はICA対策や、途上国では報告の進んでいないFガス(HFC・PFC等)の算定についての意見交換が行われた。また二国間でインベントリを交換し、両国の専門家がより掘り下げた質疑応答を行う相互学習も実施している。

パネルディスカッション:
パプアニューギニアの省庁間協力について、各省庁が要求されるデータの意義を理解していないため、妥当な数値か確認できないという現状を改善したいと考えている。
モンゴルでは統計法によらなければデータ収集がはかどらない。これに沿ったエネルギーバランス表の作成を特に期待している。
緩和行動の計画も含む一貫したプロジェクトが出来ると望ましい。


キーメッセージ
  • BURやパリ協定では、定期的なインベントリ作成・ICAおよびレビュー・継続的な改善が新しい課題となった。
  • インベントリ支援プロジェクトにおいては、省庁間協調の支援がこれまで以上に重要となる。特に統計データの整備を活動に含めるのは、定期的なデータ収集を担保するだけで無く関連省庁と互恵的なプロジェクトデザインとする上で有用。
  • 算定方法の継続的な改善や国際レビュー対策は長期的な課題であり、プロジェクト期間を超えた支援があるのが望ましい。WGIA等はその良いプラットフォームとなると期待できる。

報告者所属・名前
  • 環境省 鈴木允彦
  • JICA 川西正人
  • モンゴル環境観光省 バトジャルガル・ザンバ
  • パプアニューギニア 気候変動開発局 アルフレッド・ルンゴル
  • JICA SPI-NAMAプロジェクト 玉井暁大
  • IPCC TFI-TSU 共同議長 田辺清人

写真

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