2022.11.12 SAT
- 13:00 - 14:30
- 持続可能な農業および食料安全保障等に関する農林水産省の取組
- 主催者
- 農林水産省
- セミナー概要
- 「持続可能な農業と食料安全保障」をテーマとするセミナーを開催し、冒頭、農林水産省より「みどりの食料システム戦略」の概要を紹介するとともに、同戦略に基づく、水田からのメタン排出を抑制する間断(かんだん)灌漑技術や、窒素肥料を減らしても生産性を維持可能なBNI強化作物等の脱炭素技術に関する研究動向の報告、アフリカでのデジタル技術を活用した生産性向上の取組等、気候変動対策に資する取組を、参加した約100名に紹介しました。
- 登壇者
- 【現地登壇者】
- 合田 真(日本植物燃料株式会社) 代表取締役
- ロザリオ・アヴェリノ・ティモテオ(ナンプラ州農業普及所兼農業経営) リバウエ地区農業普及監督官
- オエウル・オルロポ・ババフェミ(全アフリカ・ファーマーズ・オーガニゼーション) CEO
【オンライン登壇者】- 南川 和則(国際農林水産業研究センター) 主任研究員
- 吉橋 忠(国際農林水産業研究センター) プロジェクトリーダー
- 石谷 学(国際熱帯農業センター) 主任研究員
- 尾立 愛子(日本植物燃料株式会社) 取締役
- アブドゥルハミド・サンボ(ササカワアフリカ財団ナイジェリア事務所) 次長
- セッション
サマリー -
本セミナーは、「持続可能な農業および食料安全保障等に関する農林水産省の取組」と題し、日本の研究機関の持続可能な農業に関する研究成果や日本企業によるフードバリューチェーン構築支援に関わる取組の紹介を行った。
セミナーは2部構成で、第1部では「気候変動緩和のための農業革新」をテーマに3名の講師がそれぞれの研究成果の発表を行った。①南川氏の講演では、温室効果ガス削減に効力がある水田の間断灌漑技術に関しての内容で、水田の水を定期的に排出する当該技術によって、温室効果ガス排出削減につながる。②吉橋氏の講演では、肥料を減らしても収量を維持できる生物的硝化抑制(BNI)強化コムギ及びトウモロコシについて説明され、低投入で持続的な農法の普及につながる。③石谷氏の講演では、BNI-熱帯飼料について発表があり、GHG排出量を削減するには、適切に管理された熱帯飼料と生産的な草原が重要であるとしている。
第2部では「食料安全保障」に焦点をあてた講演と食料安全保障をテーマにアフリカ側の農業関係者とパネルディスカッションを行った。講演では、日本植物燃料株式会社の合田氏から、デジタル技術を活用したアフリカ地域の農業生産性向上への取組として、共同販売、共同購入が出来るデジタルプラットフォーム(AGROPONTO)事業について共有がなされた。モザンビークでは、インフラの脆弱性や農民間の交流不足により農民がプラットフォームにアクセスできておらず、その改善にあたり、デジタル技術を用いた再生可能エネルギーの活用と個人IDをプラットフォームに紐づける事業を推進している。パネルディスカッションでは、日本植物燃料株式会社から合田氏、尾立氏と、アフリカ側の農業関係者のBabafemi氏、Gambo氏、Rosario氏がパネリストとなり、AGROPONTO導入地域でのデジタル技術活用に関する現状の共有を行った。AGROPONTOによって、小中規模農家の組織化や不当廉売への対策、気象情報や適切な収穫時期の共有などが実現しつつあり、食料安全保障の確立につながっていくことが共有された。
- 配布資料
- メッセージや
成果 - 【セミナー全般】
- ・セミナー参加者:(現地)約100名 +(オンライン)約150名 =(合計)約250名
- ・セミナー後アンケート回答者数:60
- ・満足度:72%が大変満足(20%)もしくは満足(52%)、11%が不満足(8%)もしくは大変不満足(3%)
- ・満足した理由
講演内容が興味深かった、新しい情報を得ることができた、講演内容がわかりやすかったなど - ・不満足だった理由
運営上のトラブルがあった、講演内容を詳しく聞きたかったなど
- ・講演者は全員現地で登壇する方が良いと思う、配信している状況を事務局でもモニターされた方が良い
その他のタイムテーブル
2022.11.12 SAT
- 10:30 - 12:00
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東南アジアにおけるパリ協定実施と民間セクター貢献
独立行政法人 国際協力機構(JICA)
- 15:00 - 16:30
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脱炭素でレジリエントなアジアに向けた日本の貢献
主催:環境省
共催:地球環境戦略研究機関(IGES)
国立環境研究所(NIES)
ASEAN事務局
- 17:15 - 18:20
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新世代の温室効果ガス観測衛星によるパリ協定への貢献
国立環境研究所
衛星観測センター