2021.11.2 TUE

10:30 - 12:00

2021.11.2

アジア太平洋地域の気候変動にレジリエントな社会に向けた情報プラットフォームの構築と活用

国立研究開発法人国立環境研究所(NIES)

共催者

環境省、公益財団法人地球環境戦略研究機関(IGES)

セミナー概要

【イベントプログラム】

概要:
気候変動にレジリエントな社会を構築するためには、気候科学、政策、行動の効果的な相互作用が鍵となります。 パリ協定でも言及されているように、気候変動がもたらす多くの課題に対処するためには、途上国の気候関連の能力強化を促進する必要があります。 このような状況を踏まえ、アジア太平洋気候変動適応情報プラットフォーム(AP-PLAT)は、国際機関、大学、研究機関などのパートナーとの連携により、気候リスクに応じた意思決定と実践的な適応行動を可能にする環境を提供することを目的として発足しました。本セッションでは、気候変動に強いアジア太平洋地域を実現するために、エビデンスに基づく戦略的計画と適応策の実施に科学をどのように活用できるかについて、AP-PLATを含む優良事例を共有することに焦点を当てます。このセッションでは、各国の適応を促進するための国際的なプラットフォームの可能性についても検討します。

プログラム:

10:30 - 10:35 開会の挨拶 (ビデオメッセージ)
正田 寛 環境省 地球環境審議官

10:35 - 11:20 Activities for climate resilient societies in the Asia-Pacific regions
- Introduction of Asia-Pacific Climate Change Adaptation Information Platform (AP-PLAT)
増冨 祐司 国立研究開発法人国立環境研究所(NIES) 気候変動適応センター(CCCA) アジア太平洋気候変動適応研究室 室長
- Capacity development through AP-PLAT
久山 哲雄 地球環境戦略研究機関(IGES) バンコク地域センター プログラムディレクター
- Introduction of Data Integration and Analysis System (DIAS)
石川 洋一 海洋研究開発機構(JAMSTEC)地球情報基盤センター(CEIST)
- Activities of Pacific Climate Change Centre (PCCC) and challenges in Pacific countries
Ms. Yvette Kerslake, Technical Advisor, Science to Services, Pacific Climate Change Centre (PCCC)
- Outcomes of Knowledge Exchange between Climate Change Adaptation Platforms (KE4CAP)
Dr. Kim van Nieuwaal, Strategic advisor, Climate Adaptation Services
- APN’s role in bridging science-stakeholder communities for a climate-resilient Asia-Pacific region
Dr. Linda Anne Stevenson, Head of Knowledge Management and Scientific Affairs, Asia-Pacific Network for Global Change Research (APN)
- Activities of APAN and UNEP and outcomes of 7th APAN forum
Dr. Mozaharul Alam, Regional Coordinator, Asia and the Pacific Office, United Nations Environment Programme (UNEP)

11:20 - 11:55 パネルディスカッション
Moderator: Dr. Linda Anne Stevenson, APN
パネルディスカッションでは、まず各パネリストの発表を要約しつつ、発表者が本セミナーで共有したポイントを振り返ります。また、気候変動適応に関する情報プラットフォームの可能性を最大限に引き出すために、科学とステークホルダーのコミュニティをつなぐ情報プラットフォームには現状では何が不足しているか、次に何が必要かについて議論し、最終的な目標である気候変動に強靭な社会を実現するための方策を探ります。具体的なディスカッションの質問は下記の通りです。
1. ステークホルダーと科学コミュニティの間にはどのようなギャップがあるか。情報プラットフォームはこれらのギャップをどのように埋めることができるか。
2. ステークホルダーと科学コミュニティを結びつける情報プラットフォームの最も重要な特徴は何か。
3. 気候変動に強靭な社会の実現に向けた取組を加速させるために、情報プラットフォーム、関係組織、研究機関、大学等がどのように協力するパートナーシップが必要か。
パネリストは上記の質問のいずれかに回答します。さらに、フロアの参加者から直接、またZoomチャットでも質問やコメントを受けます。

11:55 - 12:00 閉会の挨拶
木本 昌秀 国立環境研究所(NIES)理事長

登壇者

  • ・増冨 祐司 国立研究開発法人国立環境研究所 気候変動適応センター アジア太平洋気候変動適応研究室 室長
    ・Dr. Linda Anne Stevenson アジア太平洋地球変動研究ネットワーク Head of Knowledge Management and Scientific Affairs

    ▼オンライン参加者
    ・正田 寛 環境省 地球環境審議官
    ・木本 昌秀 国立環境研究所(NIES) 理事長
    ・久山 哲雄 地球環境戦略研究機関(IGES) バンコク地域センター プログラムディレクター
    ・石川 洋一 海洋研究開発機構(JAMSTEC)地球情報基盤センター(CEIST) ディレクター
    ・Ms. Yvette Kerslake 太平洋気候変動センター (PCCC) Technical Advisor, Science to Services
    ・Dr. Kim van Nieuwaal Climate Adaptation Services(オランダ) Strategic Advisor
    ・Dr. Mozaharul Alam 国連環境計画(UNEP)アジア太平洋地域事務所 Regional Coordinator

セッションサマリー

・開会挨拶として、環境省正田地球環境審議官より、日本政府による適応分野の国際的な取組みの具体例としてAP-PLATを通じた適応策支援について言及があった。
・各発表者は、情報プラットフォームの運営、科学的ツールの開発、その他関連イニシアティブ等、次のような各自の活動の背景や最近の成果を紹介した:AP-PLATの紹介(NIES・増冨氏)、環境省委託により開発中のAP-PLATのEラーニング教材(IGES・久山氏)、DIASプロジェクト(JAMSTEC・石川氏)、PCCCの活動(PCCC・Kerslake氏)、KE4CAPプロジェクトの成果(CAS・Nieuwaal氏)、APNの活動(APN・Stevenson氏)、2021年3月にアジア太平洋適応ネットワークが主催したアジア太平洋適応ネットワーク(APAN)フォーラムの成果(UNEP・Alam氏)。
・パネルディスカッションでは、モデレーターのStevenson氏のリードにより、科学的知見と適応策に取組むステークホルダー間にはどのようなギャップがあるか、情報プラットフォームはそれらのギャップをいかにして埋めることができるか、気候変動に強靭な社会の実現に向けて情報プラットフォームと他の関連組織はどのようなパートナーシップが必要か等について議論を行った。
・パネリストが指摘した課題として、現在、特に発展途上国では入手できる情報の制限により科学的根拠に基づく計画づくりや実施が困難である場合があることや、研究者が提供する科学的情報と現地の情報利用者のニーズに不一致があること等が強調された。
・また、科学的ツール等の共同デザインや共同作業を行う過程でデータをユーザーが活用できる具体的な地域の解決策に具体的に繋げていくことや、既存の適応情報プラットフォームやそれらに携わる人々(独立した信頼される知識仲介人としての人的資本)の活動をしっかり理解することが適応の取組の加速に繋がり得ること等、今後期待される機会について見解を共有した。
・閉会挨拶として、NIES木本理事長より、本セミナーで議論されたことが今後世界でのより良い適応に向けた行動に繋がることへの期待が述べられた。
・本セミナーは会場とオンラインを繋げたハイブリッド形式で開催され、合計で約100名が参加した。

メッセージや成果

・本セミナーで議論された課題の解決に向けては、科学的研究を通じたデータや知見等の情報を提供する研究者と、政策担当者を含む現地の情報利用者が今後はコミュニケーションをさらに強化し相互理解を深めることが必要である。
・AP-PLATのような地域の気候変動適応情報プラットフォームが、そのような取組みを仲介し支援していく必要がある。

正田寛 環境省地球環境審議官
正田寛 環境省地球環境審議官
木本昌秀 国立環境研究所(NIES)理事長
木本昌秀 国立環境研究所(NIES)理事長
ジャパンパビリオンの様子
ジャパンパビリオンの様子
Zoomスクリーンショット
Zoomスクリーンショット

2021.11.2 TUEタイムテーブル

13:00 - 14:30

2021.11.2