成長する東南アジア大都市のためダイアローグシリーズ(第3回目) ~パリ協定の本格実施の準備と持続可能な開発目標(SDGs)実現に向けたパートナーシップ~
主催者
- (独)国際協力機構
- (一社)海外環境協力センター
イベント概要
東南アジアの大都市(メガシティ)においては、2020年に本格的に実施が開始されるパリ協定やSDGsの実現に向けて、様々なパートナーシップの強化や知見の交流を基にした低炭素で気候変動に強靭(レジリエント)な都市づくりが進展しつつある。本サイドイベントにおいては、国家レベルで進められる「国が自主的に決定する約束(NDC)」や「国別適応計画(NAP)」を都市レベルで具体的実施を行うことに加え、これらの目標を見据え各都市が戦略的な視点を持って持続可能な都市開発を行うための方策を議論した。「都市による気候変動対策」の進展から得られた新たな教訓を共有し、イベント参加者によるフィードバックを現場に活用することを継続的な取組として実施している。本イベントは、2017年11月UNFCCC COP23(ドイツ・ボン)、2018年6月地球環境ファシリティ総会(ベトナム・ダナン)に続いて、第3回目のダイアローグとして開催された。
登壇者
- 原田 義昭 環境省 大臣
- 村上 裕道 (独)国際協力機構 気候変動対策室長
- 末永 遥己 (独)国際協力機構 気候変動対策室
- タワチャイ セーンカムスク タイ温室効果ガス管理機構/バンコク都気候変動マスタープラン2021-2023ステアリングコミッティメンバー 戦略課課長
- 福田 幸司 (独)国際協力機構 長期専門家 プレゼン資料 (PDF, 4.2MB)
- 加藤 真 (一社)海外環境協力センター 主席研究員 プレゼン資料 (PDF, 4.2MB)
- 伊勢川 幸満 福岡市 国際部長 プレゼン資料 (PDF, 4.2MB)
- 川西 正人 (独)国際協力機構 国際協力専門員
配布資料
セッションサマリー
サイドイベントでは、各専門家からのプレゼンテーションを踏まえ、パネルディスカッションにおいて以下のような質問が提示された。
- 国の政策の下でNDCやSDGsを実現に向けた取組を行う際に、都市や地方自治体にはどのような役割が求められるか?
- アジア太平洋地域で気候変動対策や持続可能な開発目標(SDGs)達成を効果的に進めるために、どのような仕組みや取組が重要か?
パネリストからは、国が策定しているNDCロードマップや国別適応計画等の大きな政策枠組の下、都市がより具体的な施策の実施に向けた計画の実施・策定を行うことを求める声があった。また、対策を行う際に市民や企業とも近い関係にある都市の強みを活かし、ステークホルダーとの対話を重ねながら効果的な対策を実施していくことが有益であるとの発言もあった。 また、都市間同士の協力は重要であり、バンコク都-横浜市のような東南アジアと日本の都市の協力や、「アジア太平洋都市サミット」のようなアジアの首長が議論しあうフォーラム等を評価する声があった。また、東南アジアの都市同士が課題や経験を共有できる仕組みが将来構築できれば良いとの意見も挙げられた。
その他残したいメッセージやイベントにおける成果
冒頭、福岡とゆかりの深い原田義昭環境大臣より、福岡市におけるアジア各国との協力や技術支援の取組を高く評価し、日本の地方自治体と東南アジア都市とが連携した気候変動対策やSDGsへの取組を応援していきたいとの挨拶が述べられた。また、本サイドイベントにおいては、プレゼンテーションのみならず、福岡市による「第12回アジア太平洋都市サミット」の成果や、バンコク都による「バンコク都気候変動マスタープラン2021-2023」の取組を紹介するビデオの放映も行われた。