LIMEX - 石灰石で拓く脱炭素循環型社会への道
主催者
- 株式会社TBM
イベント概要
石灰石を主原料とし、原料に水や木材パルプを使用せず紙の代替や石油由来原料の使用量を抑えてプラスチックの代替となる新素材「LIMEX（ライメックス）」を開発・製造・販売する株式会社TBMによるイベント。石灰石は、日本でも100%自給自足でき、世界各地の埋蔵量も非常に豊富な資源。紙の代替品として使用したLIMEXシートをアップサイクル*し、プラスチック代替品を製造することもできる。 *アップサイクル：単なる素材の原料化および再利用ではなく、元の製品よりも次元・価値の高いモノを生み出すことを目的とするプロセス
第一部 プレゼンテーション - 石灰石でつくる新素材「LIMEX」で描く未来
気候変動の主要因である温室効果ガス（二酸化炭素など）の排出量を削減するには、循環型経済の実現による資源効率性の向上が大きな役割を果たす。TBMより、LIMEXが実現する脱炭素循環型経済の姿を紹介する。具体的には、アップサイクルや持続可能な発展を核とした素材開発プロセス、グローバル展開、さらには自治体や学術機関、パートナー企業などとの連携による社会全体を巻き込んだ統合的な取り組みなどについて経験を共有する。
第二部 パネルディスカッション - 脱炭素循環型経済に必要なものとは？
CSR EuropeのExecutive DirectorであるStefan Crets氏を招き、脱炭素循環型経済の構築に向けたビジネス主導の取り組みについて話し合う。地域毎の特性を踏まえた、TBMによる戦略的課題解決も深掘りしていく。TBMを事例として、複雑に絡み合う無数の環境・社会課題の解決を目指す企業に求められる連携の在り方について明らかにしていく。
登壇者
- 山﨑 敦義 株式会社TBM 代表取締役 CEO
- 中村 友哉 株式会社TBM Global Business Producer プレゼン資料(PDF, 4.5MB)
- 本多 和香奈 株式会社TBM グローバル・戦略担当
- 羽鳥 徳郎 株式会社TBM サステナビリティ・アクセラレーター
- Stefan Crets CSR Europe Executive Director
配布資料
セッションサマリー
第一部 プレゼンテーション - 石灰石でつくる新素材「LIMEX」で描く未来 では、株式会社TBMの中村友哉氏が下記3点を紹介した。
1. LIMEXとは｜石灰石を主原料とする新素材LIMEXによるプラスチック代替・紙代替、TBMがLIMEXを通じて貢献する環境・社会課題
2. LIMEXによる脱炭素化｜アップサイクル・地産地消・バイオマス樹脂の活用による脱炭素化
3. 生活の中でのLIMEX｜袋類や食品容器の紹介
第二部 パネルディスカッション - 脱炭素循環型経済に必要なものとは？ では、下記3点について議論された。
1. 我々はどこにいるのか｜サーキュラーエコノミーと脱炭素の関係、先進企業事例
2. どこへ行きたいのか｜LIMEXのビジョン、欧州におけるLIMEXに対する期待
3. どうやって行くのか｜企業や自治体・研究機関等との連携、製品だけでなくアップサイクルの仕組み自体の展開
キーワード：サーキュラーエコノミー／SDGs／サステナビリティ／SDG12／つくる責任つかう責任／アップサイクル／SDG17／パートナーシップ／連携
その他残したいメッセージやイベントにおける成果
パネルディスカッションにおいては、下記2点が強調された。
- プラスチック代替材料に対するニーズは、全世界的、しかも規制によって後押しされている。TBMは、このニーズに、品質・価格の両面で応えていくと同時に、プラスチック汚染以外の環境・社会課題（例：気候変動、食糧問題）とのトレードオフが生じないソリューションを目指していく。
- TBMは、LIMEXをプラスチックや紙の代替素材として提供するだけでなく、循環型の生産・使用・再利用の仕組み（エコシステム）ごと現地で作り上げていくソリューションとして、捉えている。
イベント終了後には、非常に多くの方々からLIMEXへのご関心をいただき、今後の連携に向けた協議を開始している。
