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  • 適応

PaSTI(コ・イノベーションのための透明性パートナーシップ)を通じた民間セクターの参画促進

主催者

  • 日本国環境省
  • 世界資源研究所
  • 一般社団法人 海外環境協力センター

イベント概要

パリ協定を実効性のある枠組とするためには、各国の気候変動対策に係る基礎情報、制度整備や対策等の透明性を高めていくことが不可欠である。また、気候変動の取組を各国内で拡めていくため、民間セクターや地方自治体といった非国家主体からの積極的な貢献が期待されている。取組への確固としたインセンティブを見出しつつ、国家政策と革新的なビジネスモデルにより、低炭素社会構築への躍進が望まれる。
このような背景を基に、環境省は世界資源研究所(WRI)と協力し、2017年のCOP23においてPaSTIを設立した。PaSTIは、各国における報告制度を充実させ、インセンティブやツール開発に寄与し、非国家主体の低炭素社会の構築にむけた努力を支援するイニシアティブである。現在、PaSTIはASEAN気候変動作業部会における2019年以降の取組の一環として位置づけられている。同時に、インドネシア国家開発企画庁(BAPPENAS)と環境省の間で趣意書を取り交わし、二国間の取組を進めている。
本サイドイベントにおいては、環境大臣、インドネシアBAPPENAS大臣、ASEAN気候変動作業部会議長、およびWRIのCEOを迎えたオープニングリマークスのあと、各国における透明性に係る取組の状況、また民間セクター参画における利点や課題について、代表者間で議論を行う。

登壇者

  • 原田 義昭 日本国環境省 大臣
  • バンバン ブロジョネゴロ インドネシア国家開発企画庁 大臣 プレゼン資料(PDF, 1.7MB)新規タブで開く
  • チェン コ チュン アセアン気候変動作業部会 議長
  • アンドリュー ステア 世界資源研究所 CEO
  • メドリルザム インドネシア国家開発企画庁 局長 プレゼン資料(PDF, 3.3MB)新規タブで開く
  • ロハヤ サハロム アセアン気候変動作業部会 AWGCCシンガポールフォーカルポイント
  • ヤミデ ダニエ 世界資源研究所 シニアアソシエート
  • 加藤 真 一般社団法人 海外環境協力センター 主席研究員
  • 松田 英美子 一般社団法人 海外環境協力センター 主任研究員  プレゼン資料(PDF, 1.9MB)新規タブで開く

配布資料

セッションサマリー

  • 冒頭、OECC主任研究員松田よりPaSTIの背景およびコンセプト、ならびに民間セクターの取組について紹介があった。民間では自発的な気候変動の取組が広がっている一方で国家間の差異が障壁になっていることが示された。
  • アンドリュー・ステア氏(WRI、CEO)は、各国におけるGHG排出量把握や、民間企業と国との対話の重要性について言及し、PaSTIがインドネシアの野心的目標達成に貢献することへの期待を寄せた。
  • 原田環境大臣より、日本におけるMRV制度やSBT推進、ならびにGOSAT-2打ち上げなど気候変動活動が紹介された。また本サイドイベントが国家間での知識や経験を交換する場となるよう期待を示した。
  • 尼国バンバンBAPPENAS大臣は、2018年9月に日尼間でPaSTI趣意書の署名式を行ったことに触れ、尼国におけるPaSTI取組の5つの目的を紹介した。
  • ASEAN気候変動作業部会議長チュン氏は、ASEAN地域の気候変動における課題や背景を示した後、PaSTIとの連携がASEAN各国にレジリエンスをもたらすことを望むと述べた。
  • パネルディスカッションにおいては以下4名の登壇者を迎え、議論を行った。
  • メドリルザム氏(BAPPENAS局長)の発表では、より多くの民間から情報を収集できるよう、PaSTIにより既存MRVシステムの改善と統合されたフレームワークの構築を目指すことが述べられた。
  • サハロム氏(ASEAN作業部会シンガポールフォーカルポイント)より、シンガポールの炭素税導入準備の経験から、政府と民間の対話の重要性、人的および金銭的資源確保の重要性が述べられた。
  • 加藤氏(OECC、主席研究員)より、民間セクターのモチベーションを上げることが重要とした上で、諸外国の株取引やCDPの取組の例が挙げられた。また産業や企業それぞれの差異を考慮しつつ、比較可能なデータを収集することが重要と述べた。
  • ダニエ氏(WRI、シニアアソシエート)より、パリ協定のルールブックやプラットフォームの開発、他のイニシアティブとの連携、ならびに政府とビジネス間のコミュニケーションの必要性が述べられた。

その他残したいメッセージやイベントにおける成果

  • 民間セクターにおける透明性の向上は、各国のNDCや地域の気候変動対策の確実な実施や、イノベーションの創出のために非常に重要である。
  • 政府として様々な気候変動対策やMRV構築等の取組を進めており、また民間セクターにおいてもCDPやSBTへの参画、長期戦略の策定等の動きがあるものの、両者間での連携が不足している。
  • 透明性強化のためには、政府と民間セクター間の対話、民間セクターの参画を促すインセンティブスキームの構築、ガイドラインやプラットフォームの開発が必要と考えられる。
  • 最後に、本サイドイベントにおいては傍聴者が多く、PaSTIの活動を広く周知する機会となった。
登壇者写真1
登壇者写真2
登壇者集合写真1

2018.12.11のタイムテーブル

  • 国際協力の今と未来

国内気候政策と国際競争力

(公財) 地球環境産業技術研究機構

  • 技術革新
  • ビジネス変革
  • ライフスタイル変革

イノベーションによる気候変動への取り組み(”Innovation for Cool Earth Forum (ICEF)”ロードマップ リリースイベント)

新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)

  • 適応

PaSTI(コ・イノベーションのための透明性パートナーシップ)を通じた民間セクターの参画促進

日本国環境省/世界資源研究所/一般社団法人 海外環境協力センター

  • 技術革新
  • 国際協力の今と未来

第6回JCMパートナー国ハイレベル会合

環境省