2023.12.11 Mon.

16:30 - 17:45
アジア太平洋地域おける気候変動リスク評価のための科学ツールとシナジー
主催者
国立環境研究所
共催者
国連アジア太平洋経済社会委員会(ESCAP)、地球環境戦略研究機関(IGES)、環境省
セミナー概要

概要

気候変動への適応の取り組みを強化するために、科学的知見に基づいて設計されたツールとシナジーについて議論する。国立環境研究所気候変動適応センターが運営するプラットフォームAP-PLATでは、将来の気候変動影響予測ツールClimoCastを提供している。また、ESCAPの運営するRisk and Resilience Portalでは、気候変動で激甚化する災害も含まれる複合的なリスク評価をすることができる。セミナーでは、参加者がこうしたツールを利用するための実践的な知識を身につけ、自分の国や地域に合わせた最新の気候予測や影響評価データを簡単に収集できることを目的として、ツールのデモンストレーションを実施する。さらに、ディスカッションでは、適応に携わる国際機関や各国の行政官の知見やフィードバックをもとに、こうした科学ツールの利活用と、気候変動適応にも求められるの理解をさらに深める機会も設けられる。COP28の参加者に最先端の科学的ツールやデータを紹介し、潜在的なユーザーとの議論を促進することで、科学的知見を土台とした気候変動に関する意思決定プロセスを強化する。

プログラム

開会挨拶 -2分-

Ayuko Kobayakawa MOEJ

開会挨拶 -3分-

Yuji Masutomi NIES

気候予測に関する科学的ツール:ClimoCast -15分-

Yuji Masutomi NIES

リスク評価に関する科学的ツール:アジア太平洋地域におけるリスクとレジリエンス・ポータル -15分-

Daisuke Maruichi ESCAP

パネルディスカッション -35分-

  • Ahmed Rasheed MMS
  • Hanna Cho KEI
  • Karma NCHM
  • Noelle O'Brien ADB
  • Ofa Kaisamy PCCC

Concluding remarks -5分-

Sanjay Srivastava ESCAP
登壇者

現地登壇者

  • Yuki Yoshida / 国立環境研究所(NIES)
  • Ayuko Kobayakawa / 環境省
  • Yuji Masutomi / 国立環境研究所(NIES)
  • Daisuke Maruichi / 国連アジア太平洋経済社会委員会(ESCAP)
  • Hyun-gyu Kim / 韓国環境研究所(KEI)Research Fellow
  • Karma / ブータン王国国家水文気象センター(NCHM)
  • Noelle O'Brien / アジア開発銀行(ADB)
  • Ofa Kaisamy / 太平洋気候変動センター (PCCC)
  • Sanjay Srivastava / 国連アジア太平洋経済社会委員会(ESCAP)

オンライン登壇者

  • Ahmed Rasheed / モルディブ気象局(MMS)
関連リンク
セッションサマリー
本セミナーでは、「アジア太平洋地域おける気候変動リスク評価のための科学ツールとシナジー」をテーマに、アジア・太平洋地域の気候変動をサポートするためのツールを紹介し、係る地域の気候変動適応に関わるステークホルダーと共にパネルディスカッションを行いました。
環境省のAyuko Kobayakawa氏の冒頭挨拶の後、国立環境研究所のYuji Masutomi博士が、アジア太平洋適応情報プラットフォーム(AP-PLAT)において開発、提供している将来の気候変動予測を地方自治体に応じて確認することができるツールClimoCastのデモンストレーションを行いました。また、国連アジア太平洋経済社会委員会(ESCAP)からはDaisuke Maruichi氏が、ESCAPが提供する自然災害の複合的リスクのホットスポット、経済的損失や適応コストを見積もることができるRisk and Resilience Portalを紹介しました。
その後パネルディスカッションでは、国連アジア太平洋経済社会委員会(ESCAP)のSanjay Srivastava氏、太平洋気候変動センター (PCCC)のOfa Kaisamy氏、アジア開発銀行(ADB)のNoelle O'Brien氏、ブータン王国国家水文気象センター(NCHM)のKarma博士、韓国環境研究所(KEI)のHyun-gyu Kim博士がパネリストとして参加、気候変動適応におけるツール活用の重要性や課題、将来の方向性などが話し合われました。
メッセージや成果
セミナーでは、科学的なエビデンスに基づいた気候変動適応の評価と計画策定を行うための影響評価ツールが必要であるという政策策定者のニーズが改めて確認されました。また、多くの国では、より高解像度のデータが必要であるものの、経済的な問題がこれを遅らせているという課題等も明らかにされた。今回のセミナーを主催した国立環境研究所とESCAPは、これまで行ってきた共同作業をさらに拡大するために連携を強化し、アジア太平洋地域の早期警報システムの構築を進めることを発表しました。また、両機関に加えて、セミナーに参加したそのほかに機関ともさらに結びつきを強化し、ツール開発のために協力していくことを確認することができました。

その他のタイムテーブル

2023.12.11 Mon.

10:30 - 11:45

カーボンニュートラルの実現に向けたRD20の挑戦

主催者:経済産業省、国立研究開発法人 産業技術総合研究所(産総研)
13:00 - 14:15

国際連携によるブルーカーボンの推進

主催者:環境省
共催者:オーストラリア気候変動・エネルギー・環境・水資源省(DCCEEW)
14:45 - 16:00

ネイチャーポジティブ経済を実現するための、技術、製品・サービス、ビジネスモデル

主催者:G7 ネイチャーポジティブ経済アライアンス
共催者:経団連自然保護協議会
18:00 - 19:15

混乱の時代におけるエネルギー需要側の対応

主催者:公益財団法人 地球環境産業技術研究機構(RITE)
共催者:国際応用システム分析研究所(IIASA)