2023.12.4 Mon.
- 16:15 - 17:30
- 高排出産業のトランジションを促すファイナンス
- 主催者
- GFANZ(グラスゴー金融同盟)
- セミナー概要
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概要
ネットゼロを実現するにあたっては、一朝一夕にネットゼロへ移行できない高排出産業へのファイナンスの促進とその信頼性の確保が重要である。このような問題意識のもと、GFANZ日本支部は設立された2023年6月以降、日本の金融機関の実務者で構成されるコアワーキンググループにおいて、高排出産業のトランジションを促すファイナンスについて議論を重ねてきた。 本セミナーでは、これまでGFANZ日本支部で議論してきた、金融機関が高排出産業のトランジションを促すファイナンスをする際に考慮すべきガードレールについてプレゼンテーションをする。そのうえで、金融機関や実体経済企業、政府当局の代表者とともに、高排出産業のトランジションを促すファイナンスの課題やGFANZ日本支部が提案するガードレールの実行性、各ステークホルダーが高排出産業の脱炭素化を実現するために果たすべき役割や協力の可能性について議論する。
プログラム
オープニング・スピーチ -5分-
Mary L. Schapiro GFANZ 副議長プレゼンテーション -10分-
松本 千賀子 三井住友トラスト・ホールディングス株式会社執行役員パネルディスカッション -60分-
- 稲垣 精二 第一生命保険株式会社 取締役会長
- 河野 正道 株式会社三菱UFJ銀行 顧問
- 橋本 剛 株式会社商船三井 代表取締役 社長執行役員
- 松澤 裕 環境省 地球環境審議官
- Tiza Mafira CLIMATE POLICY INITIATIVE ディレクター
- 安井 友紀 GFANZアジア太平洋ネットワーク マネージングディレクター
- 登壇者
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現地登壇者
- Mary L. Schapiro / GFANZ 副議長
- 松本 千賀子 / 三井住友トラスト・ホールディングス株式会社執行役員
- 稲垣 精二 / 第一生命保険株式会社 取締役会長
- 河野 正道 / 株式会社三菱UFJ銀行 顧問
- 橋本 剛 / 株式会社商船三井 代表取締役 社長執行役員
- 松澤 裕 / 環境省 地球環境審議官
- Tiza Mafira / CLIMATE POLICY INITIATIVE ディレクター
- 安井 友紀 / GFANZアジア太平洋ネットワーク マネージングディレクター
- 関連リンク
- セッションサマリー
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本イベントでは、「高排出産業のトランジションを促すファイナンス」をテーマに、オープニン・グスピーチ、プレゼンテーション、パネルディスカッションを実施した。
プレゼンテーションでは、GFANZ日本支部がこれまで議論してきた、高排出産業のトランジションを促すために、「トランジショナルアクティビティ」を支援することの必要性及びそれに対してファイナンスを実施する際の気候変動緩和策としての有用性を担保するガードレールについて発表した。パネルディスカッションでは、第一生命、MUFG、商船三井、環境省、CPIの方に参加いただき、高排出産業のトランジションを促すファイナンスの課題やGFNAZ日本支部が提案するガードレールの実効性、各ステークホルダーが高排出産業の脱炭素を実現するために果たすべき役割や協力の可能性について議論した。
高排出産業のトランジションを促すファイナンスの課題については、パネリストから、金融機関がクライアントに対して十分な影響力を持っていないことやネットゼロに向けたトランジションの経済的な実現可能性を確保すること、ネットゼロを実現するための技術をまだ開発されていない将来技術に依存していることが課題として指摘された。
GFNAZ日本支部が提案するガードレールの実効性については、パネリストから投融資先を評価する際に有益ではあるが、信ぴょう性のあるセクター別パスウェイが不足していることやロックインリスクを軽減するフェーズアウトプランの策定やその実行が課題であると指摘された。また、国際的な視点から、GFANZ 日本支部が提案しているガードレールは、CPIやASEANでの取組みとも共通している部分が多く、国際的にも理解が示されるようなガードレールであることが確認された。
各ステークホルダーが高排出産業の脱炭素を実現するために果たすべき役割や協力の可能性について、アジアのトランジションを実現する上で、日本の役割は大きいことが指摘された。また、トランジショナルアクティビティをフェーズアウトする上での損失は、産・官・金で協力して負担していくことが、ネットゼロを実現するためは必要であり、各ステークホルダーが協働していくことが必要であることを確認した。
- メッセージや成果
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- 1.5℃目標を達成するためには、グリーンの産業にファイナンスするだけでなく、ブラウンな産業の移行を支援することが必要である
- そのためには、一定のガードレールを設けたうえで、移行におけるファイナンスにおいて、包括的でありながら、信ぴょう性があり、意義のある「トランジショナルアクティビティ」の活用も必要である
- また、ブラウンな産業の脱炭素化を図り、1.5℃目標を達成するためには、産・官・金融機関が共になって行動していくことが必要である
その他のタイムテーブル
2023.12.4 Mon.
- 10:30 - 11:45
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Taking action together with ASEAN
主催者:経済産業省
- 13:00 - 14:15
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Unlocking capital for net-zero in Asia and beyond: challenges and solutions on transition finance
主催者:環境省、経済協力開発機構(OECD)
- 14:45 - 16:00
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GX投資拡大における国債の役割
主催者:経済産業省、財務省、環境省
- 18:15 - 19:30
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エネルギートランジションに向けたJBICの取り組み/水素サプライチェーン構築の展望と課題
主催者:環境省、株式会社国際協力銀行(JBIC)