展示情報 - COP25 JAPAN PAVILION
Deep NINJA
世界初の深海用プロファイリングフロート
(左)Deep NINJAフロート全体と(右)内部構造
(上)Deep NINJAフロートによる観測点。
(下)Deep NINJAにより観測された南極底層水の上端の深度の時間変化。黒線は変化の平均の傾き。
近年、水深2000mを超える深海でも著しい昇温が発見されるなど、地球の気候に深海が大きく関わることが明らかになりつつある。しかし、深海は観測データが極めて少なく、詳細はほとんど分かっていないため、気候システムを理解する上で最大の障害とみなされている。この問題を解決すべく、水深2000m以深を観測できる深海用フロートが開発され、海洋観測網「深海Argo」の構築が国際的に進められている。
ここで紹介するDeep NINJA(ディープニンジャ)は、海洋研究開発機構が株式会社鶴見精機と共同で開発した、世界で最初の深海用フロートであり、最大で水深約4000mまで、世界海洋の体積の約90%を観測できる。またDeep NINJAにより、南極海に分布する南極底層水が急速に減少していることが明らかとなった。これまでに30機以上のDeep NINJAが、深海Argoの実現へ向けて、太平洋・インド洋・南大洋に展開されている。
展示協力
国立研究開発法人海洋研究開発機構